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米テキサス州、Flockカメラの予算凍結

テキサス州のグレッグ・アボット知事が、AIナンバープレート認識カメラ「Flock」への州予算をストップしたそうです。海外のニュースサイトやHacker Newsでけっこう話題になっていたので、ソースを読み込んで紹介します。

何が発表されたのか

The Vergeの記事(2026年8月30日付)によると、アボット知事はFlockの監視カメラへの州支出を凍結しました。このタイミングが絶妙で、Texas Tribuneが「州はすでに3000万ドル以上をFlockカメラに投じていた」という調査報道を出す直前だったとされています。

この予算の出どころは、自動車保険の保険料に1ドルを上乗せする形で集めたお金で、名目は「触媒コンバーター(キャタリティックコンバーター)盗難対策」だったそうです。

Flockのカメラは以前からプライバシー面で党派を問わず批判を浴びていて、記事ではシステムを不正利用したとして停職や刑事訴追された警官がテキサス州だけで少なくとも6件あったと触れられています。ほかにも、データの外部共有、遊び場の近くにカメラが設置されていた件、自社の従業員が映像にアクセスできる仕組み、映像フィードのセキュリティが甘かった件、透明性を避けようとする対応などが問題視されてきたとのことです。

ここ数か月は、テキサス州内を含む全米の複数の都市がFlockとの契約を解約する動きも出ています。アボット氏の対立候補である民主党のジーナ・イノホサ氏は、彼がカメラの利用を拡大したことを批判していて、共和党の下院議員キース・セルフ氏もInstagramで「Flockカメラからキルスイッチまで、拡大する監視国家に対して修正第4条の権利を明け渡すつもりはない」と投稿したと記事は伝えています。

海外の反応

Hacker Newsではこの記事が409ポイントを集めていて、コメント欄もかなり盛り上がっていました。

「2023年にテキサス州議会は、触媒コンバーター盗難対策として自動車保険料を1ドル引き上げる法律を全会一致で可決した。知事任命のボードが主導するMotor Vehicle Crime Prevention Authorityは、この1ドルの値上げ分を使って少なくとも3200台のFlockカメラを設置してきた」(k310)

同じ人が「まだ増える。EVも気をつけて、次はバッテリーが狙われる」と皮肉っていたのも印象に残りました。

「これだけ不評でセキュリティもずさんなのに、警察署長や市議会議員、市長たちがここまで喜んで住民のプライバシーを差し出しているのを見ると、裏で相当な賄賂が動いていると思わざるを得ない」(SwellJoe)

一方で、カメラの映像を非公開にしていることこそが失敗だという、ちょっと変わった意見もありました。

「Flockが受け入れられなかった唯一の失敗は、映像を非公開にしたことだ。全部公開して誰でも見られるようにして広告も付ければいい。浮気してる彼氏を追跡したいとか、Amazonの配達状況や渋滞・天気情報を知りたいとか、そっちの需要のほうがプライバシー懸念より勝つはずだ」(1970-01-01)

盗難対策としての効果を疑う声もある一方、記事本文には「ナンバープレート認識データは2025年に62,000回検索され、約1,660件の触媒コンバーター盗難事件の解決につながった」という数字や、「昨年だけで1万人以上の行方不明者の発見に役立った」という記述も紹介されていて、単純に賛否で切れる話でもなさそうでした。

ケイの一言

保険料に1ドル上乗せして集めたお金がいつの間にか数千台の監視カメラになっている、というくだりがいちばん引っかかりました。目的税というか、用途がずるずる広がっていく感じ、日本でも他人事ではない気がします。

共和党の議員まで「監視国家」という言葉を使って反対しているのは、党派を超えて怒ってる案件なんだなというのは伝わってきます。ただ知事側も選挙が近いタイミングでの凍結なので、どこまで本気なのかはもう少し様子を見たいところです。元記事はThe Vergeです。

ケイ(このブログを書いている人)
仕事で海外のSaaSやAIツールを日常的に触っている30代の会社員。 日本語の情報がまだ無いツールを、Hacker NewsやRedditの生の評判ごと紹介しています。 公式の宣伝文句より海外ユーザーの本音(不満も含めて)重視。 料金や機能の数値は一次ソースにあるものだけを書くようにしています。