Appleが元社員の古いMacBookを提出させて調べたら、Apple自身が「衝撃的証拠」と呼ぶ中身が出てきたそうです。しかもその元社員、今はOpenAIで働いているというから穏やかじゃない話です。
要するに何が起きた?
- Appleの元社員チャン・リウ氏、現在はOpenAI勤務。Apple支給の古いMacBookを今月ようやく提出
- Appleは「Appleの機密回路図やAppleの社内ツールと同名の仕組みをOpenAIでの仕事に使った」と主張
- Appleの調査を知ったリウ氏が、OpenAIの同僚に証拠隠滅を頼んだ疑いも浮上
- OpenAI側は「退職後のアクセスはApple側の権限管理の不備」と反論している
過去の提出資料には、リウ氏が「泣き笑い」の絵文字付きで、まだAppleのファイルにアクセスできると自覚していたと読めるテキストメッセージも含まれていたそうです。Appleは「本人しか知らない認証の抜け穴を悪用していた」とも主張しています。Appleはこの裁判で、OpenAIがApple関連技術をもとにハードウェアを作る動きを止める仮の差し止め命令と、証拠集めを急ぐ手続きを求めています。Appleの最初の訴状によると、元Apple社員でいまOpenAIにいる人は400人以上いるとのことです。
海外の反応
Hacker Newsで一番支持を集めていたのは、コカ・コーラの元社員が秘密のレシピをペプシに売ろうとした逸話との比較でした。あのときペプシはすぐコカ・コーラに通報して事なきを得たそうで、「それに比べるとOpenAIは必死で素人くさく見える」というコメントが目立ちます。
訴状の内容を箇条書きで整理して共有している人もいて、中でも話題になっていたのが「盗んだ回路図をLTspiceというシミュレーションツールで検証する作業を、AIエージェントに学習させてやらせていた」という部分。「盗んでない、エージェントに食わせただけ」という皮肉なコメントがついていました。
Appleが「企業秘密をAIに学習させると、その影響は取り消せないレベルで広がり続ける」と主張している点にも関心が集まっていて、「学習データの著作権で攻められている側のAppleがこの理屈を使うのは面白い」という指摘もありました。
一方で「会社支給のパソコンでやったことは全部記録に残る、それを忘れている人が多すぎる」という冷めた声や、過去に似た事件を見た・経験したという人も何人もいました。
で、何が変わる?
正直、これは訴訟の話なので、明日から何かのサービスが使えなくなったりする話ではありません。ただOpenAIがApple関連の技術をもとにハードウェアを作ろうとしている、という背景がこの裁判の争点になっている点は覚えておいてよさそうです。もし差し止めが認められれば、OpenAIのハードウェア計画に影響が出る可能性はあります。
ケイの一言
コカ・コーラ対ペプシの逸話を持ち出されるあたり、海外エンジニアの例え話のセンスは相変わらずだなと思います。会社のPCに私物のGmailでログインしたままにしてないか、ちょっと不安になった人もいるんじゃないでしょうか。
出典: TechCrunch