普段からClaude CodeやCodexみたいなコーディングエージェントを使ってる人なら、一度は名前を聞いたことがあるんじゃないかと思います、Zed。Rustでゼロから書かれた軽量エディタで、公式サイトのキャッチコピーは「Your last next editor」。VS Code的なポジションを狙ってるツールですけど、日本語の紹介記事がほぼ無いので、公式情報とHacker Newsの反応をもとに整理してみます。使ったことある方はご存知の通りだと思いますが、自分はまだ本格導入前の段階で、あくまで海外の一次情報をまとめる立場として書いてます。
Zedとは?何ができるのか
公式サイトの説明によると、ZedはRustで一から書かれたコードエディタで、複数のCPUコアとGPUを効率的に使うことで速度を出しているとのこと。特徴として挙げられているのは3つで、「Fast(高速)」「Agentic(エージェント的)」「Collaborative(共同作業)」。Agenticの説明では、複数のエージェントを並列で動かしてファイル編集・コードナビゲーション・ツール実行をネイティブ速度でこなせる、とされています。Collaborativeの方は、チームメイトとチャットしたり、一緒にコードを書いたり、画面とプロジェクトを共有できる機能。macOS・Linux・Windowsに対応していて、公式サイトからダウンロードするかソースからクローンする形になっています。
ちなみにトップページには「DeltaDB」という新しいバージョン管理システムがEarly Accessで案内されていましたが、詳細はソースに書かれていなかったのでここでは触れません。
料金プラン
Pricingページに載っていた金額をそのまま整理すると、こんな感じです。
| プラン | 料金 | 内容 |
|---|---|---|
| Personal | $0(永久無料) | 2,000回分のedit prediction。自分のAPIキーやClaude Agent・Codex CLIなど外部エージェントとの併用なら無制限利用可 |
| Pro | $10/月(無料トライアルあり) | edit prediction無制限、$5分のトークンが含まれる。それを超えると従量課金 |
| Business | $30/席/月 | 組織単位のAIモデルポリシー、データガバナンス、支出の一元管理、edit prediction無制限、ロールベースのアクセス制御 |
Personalは「AI機能なしでベストなエディタが欲しい人、あるいは自分のキーや外部エージェントを使いたい人向け」と公式が明言しています。Proは逆にZedがホストするAIモデルがセットになったプランという位置づけ。Businessは最少席数の制限なしでセルフサーブ可能、25席以上だとオーダーフォーム契約もできるそうです。
トライアルについては、Proプランの2週間無料お試しがあり、$20分のトークンクレジットとedit prediction無制限が付いてくる。プロンプトを使い切るか2週間経つか、早い方でトライアル終了とのこと。ただし注意書きがあって、AnthropicのOpusモデルはZed Proでは使えるのに、無料トライアル中は使えないと書かれてました。ここ、地味に見落としがちなポイントだと思います。
トークンの定義も公式が書いていて、「LLMが処理するテキストの単位で、だいたい英語3〜4文字」とのこと。Zed Proのホスティング利用はAPIの定価+10%で課金される仕組みで、Proの$5クレジットを使い切ると、月末か追加$10発生ごと(どちらか早い方)で追加課金されるらしいです。使いすぎが心配な人向けに支出上限も設定できるとのこと。
海外での評判
Hacker Newsの「Zed 1.0」スレッド(2153pt、690コメント)を中心に見ていくと、かなり温度差のある反応が並んでました。まず好意的な声から。
「パフォーマンスの向上だけでも乗り換える価値があった。機能面ではまだVS Codeに及ばないところもあるけど、Zedには明るい未来があると思う」(LucasOeさん、HN)
「あっという間に自分のメインエディタになった(ごめんねVS Code)」(Alex-Aachenさん、HN)
一方で、辛口な指摘も結構ありました。特に目についたのがアクセシビリティ周りです。
「1.0になってもまだスクリーンリーダー対応が全くないの?何年も約束してたのに、他の同種ツールは全部対応してるのに」(gpmさん、HN)
これは開発側のIssueトラッカーでも「GPUIにAccessKitサポートを追加したい」という作業が動いてはいるようなので、対応自体は進行中みたいです。あとLinux環境まわりの不満も目立ちました。
「1.0になってもWaylandで色がおかしいし、ビットマップフォントに対応してない」(fishgoesblubさん、HN)
「非ラテン文字のキーボードレイアウトだとショートカットが動かない。この手の言語を使う人にとっては致命的」(akhoさん、HN)
あと個人的に気になったのが、AIエージェントとの組み合わせについてのコメント。Zedは「Agentic」を打ち出してる割に、実際の連携はまだ粗いという声がちらほらありました。
「Zedを数ヶ月使ってるライトユーザーだけど、体験には満足してる。ただClaude Codeとの統合がそこまでスムーズじゃなくて、それは我慢するしかないかなと」(JnnydevDudeさん、HN)
Sublime Textから乗り換えたけど結局Sublimeに戻ったという声(Meekroさん)もあって、PHPの古いコードに大量の警告を出してくるのがしんどい、みたいな具体的な不満もありました。プロジェクト単位で警告を無効化する機能が欲しい、とのこと。まぁこの辺は言語やプロジェクトの年式次第なところもあるので、一律には言えないですけど。
日本語対応と日本からの使い勝手
ソースを見る限り、公式サイトにもPricingページにも日本語対応についての記載は見当たりませんでした。UIの多言語対応やIME周りの言及も無し。ただ、HNのakhoさんのコメントにあった「非ラテン文字のキーボードレイアウトでショートカットが動かない」という指摘は、日本語キーボードや日本語入力環境を使ってる人にとっても他人事ではなさそうです。実際に日本語入力でどこまで問題が出るかはソースに書かれていないので断言できませんが、少なくとも英語ネイティブ以外のユーザーからの不満として出ている話ではあります。
登録して始めるまで
公式サイトのトップに「Download now」ボタンと「Clone source」の導線があって、macOS・Linux・Windows向けにダウンロードできる形になっています。無料で使うだけならPersonalプランがデフォルトで、$0のまま使い続けられる設計。Proを試したい場合は、ログインした状態でアカウントページから「upgrade」する流れとPricingページに書かれていました。そこから2週間のトライアルが始まり、$20分のトークンクレジットが付与される、という流れです。それ以上の細かいセットアップ手順はソースに載っていなかったので、ここでは触れません。
まとめ:向いてる人・向いてない人
公式の説明とHNの反応を突き合わせて見た感じ、Zedは「とにかく動作が軽くて、AIエージェントも自分のキーで自由に使いたい」人には合ってそうです。Personalプランが永久無料で、外部エージェントとの組み合わせなら無制限というのも太っ腹だと思います。ただ、スクリーンリーダーが必要な人や、Linux+Waylandをメイン環境にしてる人、非ラテン文字圏のキーボード配列を使う人にとっては、まだ粗さが残ってるツールという評価が正直なところじゃないかと。VS Codeからの乗り換えを考えてる人は、機能面で「まだ及ばない」という声が複数あった点は頭に入れておいた方がいいかもしれません。